きちんと洗濯をしていても気が付くと現れる黄ばみ。
特に白いワイシャツやTシャツの襟や袖の黄ばみは、ほんの数回しか着ていなくても現れてしまうものです。お出かけ前に黄ばみに気づき悔しい思いをした人も多いのではないでしょうか。
自分はもちろん、他の人から見ても気持ちのいいものではない「黄ばみ」。
今回は、「黄ばみ」の落とし方をはじめ、原因や防止方法を特集したいと思います。
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白い衣服はなぜ黄ばむ？
黄ばみの原因
私たちは生活するうえで汗をかきます。
皮膚には汗を出す汗腺と、皮脂を出す皮脂腺というものがあります。
汗の成分は水溶性のものが多いため普段の洗濯で大体は取り除くことができますが、汗と一緒に出ている皮脂は油溶性で洗剤などの界面活性剤でも完全に除去することが難しい成分です。
繊維に定着した皮脂汚れが酸化を起こし、黄ばみや黒ずみに変化してしまうのです。
黄ばみとりをおこなう前に必ずチェック！
気を付けたい、漂白剤の種類
漂白剤には「酸素系」と「塩素系」の二種類があります。
今回紹介する過炭酸ナトリウムやオキシクリーンは「酸素系」、ハイターやブリーチは「塩素系」です。
簡単に違いを説明すると、ハイターやブリーチなどの塩素系洗剤は、色・柄ごと全て漂白するように作用しますし、洋服の生地にもダメージが強いです。
基本的には「酸素系」漂白剤を使うようにすると覚えましょう。
気を付けたい、洋服の素材
黄ばみとりをする前に、もうひとつ必ずチェックして欲しい注意事項があります。
綿や麻は割と丈夫な素材なので自宅で黄ばみとりをするのに適していますが、シルクやウールはデリケート素材のためできるだけクリーニング店にお願いするようにしましょう。
それでは早速黄ばみとりの方法を見ていきましょう。
黄ばみ取りの方法4選
1. 家にあるもので黄ばみをとる
「固形石鹸」または「台所用洗剤」を使う
「固形石鹸」または「台所用洗剤」を使って黄ばみを落とすことができます。
どちらでもいいので、普段使っているものを用意してください。
台所用洗剤は、濃縮タイプがあればなお良いです。
固形石鹸は洗濯用のもの（ウタマロ石けんなど）があると望ましいですが、手洗い等に使う石鹸でもOKです。
- 汚れに石鹸をつける
- 汚れをかき出す
- すすぐ
- 洗濯機で洗う
黄ばみのある部分に直に、濡らした石鹸または食器用洗剤を適量つけます。
歯ブラシや洗濯用ブラシで汚れをかきだします。強い力を加えると生地が傷むので、優しく丁寧に細かく擦ります。
手洗いでしっかりすすぎます。このとき、40度前後のお湯を使うと皮脂汚れが溶け出しやすくなります。
すすぎ終わったら洗濯機に入れ、標準コースで洗濯します。
2. 重曹で黄ばみをとる
重曹はパンやお菓子作りの材料「ベーキングパウダー」の材料にも使われる、白い粉末状のものです。
今回紹介する黄ばみとりの材料の中で最も人体や環境に優しい素材なので、小さなお子さんやペットがいるおうちでも安心して使えます。
基本の煮沸洗い
- 沸騰させたお湯を用意する
- 洗濯物をお湯に入れて煮込む
- 冷ましながらつけ置きする
- 洗濯機で洗う
鍋に水を入れて沸騰させ、重曹を入れます。重曹の量は、水1リットルにつき重曹大さじ1杯をめやすとします。
洗濯物を鍋に入れ、菜箸などで時々混ぜながら弱火で煮ます。煮過ぎると生地がダメージを受けてしまうので、様子をみて時間を調整しましょう。※アルミ・銅の鍋を使うと化学反応を起こしてしまうので避けましょう。
コンロの火を消します。手で触れるぐらいになるまで冷ましながらつけ置きし、冷めたら衣類を取り出します。
そのまま洗濯機に入れて洗濯します。
しつこい黄ばみに「重曹ペースト」
- ペーストを作る
- 黄ばみにペーストを塗る
- 10分ほど放置する
- 洗濯機で洗う
「重曹」と「食器用洗剤」を1：1の割合でまぜます。
黄ばみにたっぷりとペーストを塗ります。このとき、歯ブラシなどでこすり洗いすると効果的です。
そのまま10分ほど放置します。
ペーストは洗い流さず、そのまま洗濯機に入れて洗濯します。
重曹は、自然界に存在する物質で人体にも環境にも優しいのが特徴です。
赤ちゃんの肌着や、食卓やキッチンで使う布巾やタオルの黄ばみとりにもおすすめです。
3. 過炭酸ナトリウムで黄ばみをとる
過炭酸ナトリウムは、酸素系漂白剤の主成分として使われており、洗濯槽の汚れ落としやキッチン用品の漂白剤としてもよく用いられています。
「酸素」で汚れを分解し、使用後も「酸素・水・炭酸ナトリウム」に分解されるため、環境に優しいエコ洗剤としても注目を浴びています。
基本のつけ置き
- お湯を用意する
- 過炭酸ナトリウムを加える
- つけ置きする
- 洗濯機で洗う
容器に40度前後のお湯を用意します。お風呂のお湯くらいの温度が理想です。
過炭酸ナトリウムをお湯に溶かし、洗濯物を入れます。分量は、お湯1リットルに対し約大さじ1杯の過炭酸ナトリウムが適量です。
1～2時間浸けおきします。
そのまま洗濯機に入れ、標準コースで洗濯します。
しつこい黄ばみには「泡ペースト」
基本のつけ置き方法で落ちない汚れには「泡ペースト」が効きます。部分塗りすることで、効果を発揮するのでぜひ試してみてください。
- 材料を混ぜる
- 黄ばみ部分に塗る
- つけ置きする
- 洗濯機で洗う
「過炭酸ナトリウム」→「台所洗剤」→「水」を順に1：1：1で混ぜます。
泡が発生したペーストをブラシで塗り込みます。（強力なので手ではなくブラシで塗りましょう）
40度前後のお湯を用意し、ペーストを付けた服を漬けます。お湯が冷めにくいようビニールをかぶせ、約半日ほどつけ置きします。
軽くすすぎ、いつもどおり洗濯機に入れ洗濯します。
過炭酸ナトリウムは、人工的な漂白剤を避けてしっかり漂白したい人におすすめです。
衣類以外では、洗濯層の掃除に非常に効き目があります。
4. オキシクリーンで黄ばみをとる
オキシクリーンは、アメリカ生まれの酸素系漂白剤。
衣類の汚れ落としだけではなく、お風呂やキッチンなどの水回りのお掃除にも活躍するため、主婦の間で非常に話題となっています。
その人気ぶりは「オキシ漬け」という言葉が生まれるほど！
漂白力も強く、時間のたった黄ばみや汚れにも効果を発揮します。
基本の「オキシ漬け」
- お湯を用意する
- オキシクリーンを加える
- つけ置きする
- 洗濯機で洗う
40度前後のお湯を用意します。
オキシクリーンをお湯に溶かします。分量は、お湯2リットルに対し約15gのオキシクリーンが適量です。
20分つけ置きします。汚れが落ちていなければ、様子を見ながらつけ置き時間を延ばしましょう。
液から取り出してそのまま洗濯機に入れ、洗濯します。
しつこい黄ばみに「部分オキシ」
年期の入った黄ばみは、濃いめのオキシ溶液で部分攻めをしてみましょう。
- お湯を用意する
- オキシクリーンを加える
- 汚れのひどい部分につける
- 洗濯機で洗う
40度前後のお湯を用意します。
オキシクリーンをお湯に溶かします。分量は、お湯500mlに対し約20gのオキシクリーンが適量です。
汚れのひどい部分に、2で作ったオキシクリーン液を塗りもみこみます。
オキシクリーン液はつけたまま洗濯機に入れ、標準コースで洗濯します。
オキシクリーンは黄ばみ落とし以外に、キッチン・お風呂・トイレ・洗面所などの水回り掃除全般に使えます。
オールマイティーな洗剤をお探しの人におすすめです。
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黄ばみを防ぐ方法
ここまでは黄ばみの原因と、黄ばみを落とす方法を紹介してきました。
しかし、そもそも黄ばみを防ぐためにはどういった対策を取ればいいのでしょうか。具体的に見ていきたいと思います。
1. 着用前の対策
服を着る前にできる対策として有効なのが、ベビーパウダー。
ベビーパウダーを襟元や袖口、脇などの黄ばみが気になる部分に軽くはたきます。
そうすることで、皮脂を吸着し繊維に染み込むのを防ぐことができます。
家にベビーパウダーがない！という人は防水スプレーでも効果があります。襟元に防水スプレーをすることで皮脂汚れが衣類に染み込むのを防ぐ働きをしてくれます。
2. 着用後の対策
着用後、洗濯までの時間が長いと皮脂汚れが衣類に定着し黄ばみが表れやすくなっていしまいます。
可能であれば、着用後はできるだけ早く洗濯をするようにしましょう。
洗濯までに時間を置く場合は、洗濯カゴに服を放り込む前に襟元や袖口に部分用洗剤をつけましょう。
そのひと手間を行うだけで、ほとんどの黄ばみは現れなくなります。
3. 洗濯方法を見直そう
皮脂汚れに適した洗剤を選ぼう
普段はどんなタイプの洗剤を使って洗濯をしていますか？
皮脂汚れを落とすには実は粉末洗剤が適しています。
皮脂汚れを含む汚れの多くは酸性です。粉末洗剤は酸性の汚れに最も効果がある弱アルカリ性なので、皮脂汚れに効果てきめんです。
香りがよく水に溶けやすい液体洗剤やジェルボールが一般的には人気がありますが、実は皮脂汚れを洗い落とすのにはあまり向いていません。
液体洗剤やジェルボール洗剤は中性のものが多いため、皮脂汚れを落とすには効果が弱くなってしまいます。
基本的な洗濯方法を守っているかチェック！
- 洗剤の使用量
- 洗濯モード
- 洗濯物の量
洗剤が少なすぎると洗浄力が落ち、多すぎると石鹸カスが蓄積して汚れが貯まる原因になります。洗剤は使用規定量を守って使いましょう。
日常的に洗濯機の「お急ぎコース」を使っている人は要注意！「洗い」や「すすぎ」の回数・時間も短縮となるため、汚れが蓄積してしまいます。本当に必要な時以外は「標準コース」で洗濯を行いましょう。
洗濯物が多すぎると、洗剤や水が衣類に行き届かず汚れが落ちにくくなります。洗濯機にやや空間があるくらいの洗濯量にとどめるようにしましょう。
ぬるま湯で洗濯しよう
皮脂汚れは、体温と同じくらいの40度前後のお湯で洗濯すると落ちやすい特性があります。
水の温度が低いと皮脂が固まり落ちにくくなってしまうので、どんなに強力な洗剤を使ったとしても効果が最大に発揮できません。
残り湯の洗濯について
お湯で洗濯するには、お風呂の残り湯を使うと便利です。近年では、洗濯機に残り湯をくみ上げる機能が付いたものが多くなってきました。
残り湯での洗濯は地球環境にも優しく水道料金の節約にもつながりますが、ひとつだけ注意点があります。
残り湯は「洗い」の時だけ使うようにしましょう。仕上げの「すすぎ」に使うと、再び雑菌がついて黄ばみだけでなく臭いの原因にもなってしまいます。
頑固な黄ばみはクリーニングへ
自分ではお手上げのしつこい黄ばみや黒ずみはクリーニングで解決できることがほとんどです。
最近ではクリーニング店に行かずともサービスを受けることができる「宅配クリーニング」の需要も増えてきました。
料金も一般的なクリーニング店と変わらないため、子育て中のママさんや、こまめにクリーニングサービスを利用するに非常に人気があります。
有名どころだと、宅配サービスの先駆けともいえる自宅にいたままクリーニングのリネット
でしょうか。
リネットは大手百貨店とも提携利用されているため、大切な衣類を預けるのに不安がある人も安心して利用できます。
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まとめ
黄ばみ取りには強力な洗剤や漂白剤が必要と思われがちですが、実は家にあるものでも黄ばみが取れます。
強力な洗剤等を買い足す前に、ぜひ一度試してみてください。
また、黄ばみの原因を知ることも非常に大切です。いくら綺麗に洗濯しても、原因を知らなければまたすぐに黄ばみが表れてしまいます。
黄ばみとの付き合い方を見つめ、大切な洋服を長く気持ちよく着ていけるといいですね。
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